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コラムColumn

【建築主の声】クルマ好きNさんがプロデュース会社と建てた、リフトつき狭小ガレージハウス。 大島のガレージハウス

「狭小地でもガレージハウスの夢が叶う」

所在地/東京都
敷地面積/48.26m2(約14.6坪)
延床面積/77.45m2(約23.4坪)
愛車(取材時)/2003年式MCC SMART CROSS BLADE、2009 年式AUDI A4 Avant
ビルトイン台数/2台

 

だれもが広大な土地を購入して、ガレージハウスを
建てられるわけではない。プロデュース会社に住まいづくりを依頼し、
約15坪の敷地にクルマ2台がはいるガレージハウスを建てたNさん。
厳しい条件と限られた予算のなかでも、夢を実現することができた
Nさんの家づくりの工夫を聞いてみた。

雑誌 ガレージのある家 vol.16 掲載
text / Jun ISHIHARA(石原 淳)


東京都江東区は、交通機関も充実し、最近では”住みやすい街” として人気のエリア。古くから住む人も多く、なかなか手ごろな広さの分譲地が出ることがないエリアとしても知られている。ましてや殆どの人が限られた予算内で家づくりを行うのだから、いい土地に巡り合えるのは本当に稀といってもいいかもしれない。
 
▲ 東京都江東区に建てたN邸は、敷地14.65坪でありながら、地上2段式リフトを設置することで2台の愛車を納めることができた
 
今回、取材をしたNさんファミリーも江東区内の賃貸住宅に暮らしていたが、たまたま近所で手ごろな土地が売られることを知り、今の家賃とクルマ2台分の駐車場代を自宅の新築ローンに組み替えることを考えた。家を建てれば、それが財産になると考えたからだ。
タイミングよく新聞記事で目にしたプロデュース会社『ザウス』に、土地の購入やガレージハウスを建てたいと相談した。その時点では、建売住宅の購入も視野に入れていたNさんだったが、クルマを2台所有していることや、自分の趣味・オーディオなども楽しみたいことから建築家とのガレージハウスづくりへと傾きつつあったのだ。
 
▲ 3階の居室は廊下側にスライド式の間仕切りがあり、将来は必要に応じて2部屋、3部屋にすることも可能。家具などで仕切ることも考えているという。吹き抜けから明るい日差しが降り注ぎ、気持ちのよい空間である。
 

相談を受けた『ザウス』は、土地の売却が決まる前に、まずNさんの要望を図面に書き起こすため、設計から施工まで全て自社で手がける『ホープス』にプランニングを依頼した。本来であれば、『ザウス』のシステムの魅力のひとつといえる登録建築家3人によるコンペ方式もあったのだが、Nさんの場合は、分譲地が売れてしまう前にある程度の要望やコストを確認しなくてはならないため、通常よりも早いスピードが求められた。実際に、Nさんが『ザウス』に相談(要望を出してから)してから1週間後には、木造3階建てのプランが提案されたという。

▲ 1階の寝室の天井を2cm下げ、床下収納スペースの天井高を確保した。5.1畳のスペースがあるので、Nさんの趣味のコレクションも収納される予定。
 
Nさんが『ザウス』に出した要望とは、1、14.6坪の土地にクルマ2台を収容すること。2、限られた敷地のなかで最大限、趣向を楽しめる家にすること。3、間取りは部屋を細かく区切らないで、常に家族の気配が感じられる家であること。4、ナチュラルな色使いの4つだった。
Nさんもただ『ザウス』に任せっきりだったわけではなく、自身でもクルマ2台を駐車できるリフトを探すなど、積極的に家づくりに参加した。
マザーズ製地上2段式リフトは家庭用単層200V で稼動でき、安全性も高く、さらに、今までの駐車場2台分の賃料を考えたら1年で回収可能なプライス設定も魅力だった。設置も大阪から専門スタッフが対応してくれるので安心できるし、メンテナンスも簡単と優れた代物だったのである。
 
▲ 奥さまのキッチンへのこだわりをすべてクリアしたのは、ヤマハリビングテック製システムキッチン。傷のつきにくい天板や、手入れが簡単なレンジフードなどが気に入って購入を決意。サイズも丁度いい。
 

今回のN邸は木造特殊構法が採用された。SE構法(木骨ラーメン構造)とは、耐力壁による空間の遮断がなく大開口の設計が可能で、Nさんが要望した間仕切りのない大空間を実現することができる。

さらに、将来、子どもが増えたときなど、3階の部屋に間仕切りを入れれば部屋を増やすこともできる。床下には大きな収納庫を設置したことで、室内はすっきりとシンプルに暮らすことができるなどメリットも多かった。

『ザウス』がプロデュースすることでプランニングやコスト面での助言もあり、Nさんはスムーズに家づくりを行うことが出来たという。そして、相談した1年後には、念願のガレージハウスを手に入れたのだ。

▲ 大工さんに製作してもらった階段は耐久性、防火性を考慮して6cmの厚みを持たせている。角度は45度あるが、慣れてしまえば怖くはない。
 
2階のリビングには、オーディオ好きなご主人の念願だったという、5.1chサラウンドのオーディオ設備が設置された。配線は室内に見えないように配慮されている。キッチンは、都内のショールームを小さなお子さまと巡って選んだ奥さまのお気に入り。家具は、竣工前からNさんファミリーが頻繁に工事中の現場に足を運び、仕様や雰囲気を確かめながら選んだ愛着のあるものばかりだ。
敷地面積14.6坪にクルマ2台、そして限られた予算という厳しい条件でありながら、すべての過程でザウスとホープスと積極的にコミュニュケーションを図り、ガレージハウスの夢を叶えたNさんファミリー。Nさんはザウスの担当プロデューサーとのこれまでの日々を振り返り、「狭小地でもガレージハウスの夢が叶う」と笑顔で語る。施工費は編集部推定で2200万円。厳しい条件の中で憧れのガレージハウスをかなえる方法のひとつとして、経験、実績のあるプロデュース会社に依頼することほど心強いことはないのかもしれない。
 

ガレージハウスの施工例はこちらから

 

 

住まいとクルマが一体感が持ててガレージハウスを建ててよかったです。リフトを入れたことで収納スペースを確保できたこともよかったですね。建築部材に工夫を凝らしたことでオリジナリティが出せました。これだけミニマムな敷地でもクルマ2台、駐車は可能です。

 

株式会社ホープス・清野廣道さん

念願のガレージハウスに住まわれたNさん一家の笑顔、すごくステキです。初めてNさんとお会いして、土地の購入から設計、竣工まで、すべてのスケジュールがタイトであった。ライフスタイルの把握、図面化、要望と形のつくりこみ、これを同時に早急に取り組むことが必要だった。N様・ザウス様・ホープスで本気で議論し、楽しみながらつくり込みました。いつも心がけている「たてもの創りはよきチーム作りから」これが最大限活かされた建物づくりでした。

 

N様と最初にお会いしたのは、土地の購入の決定を迷われていた時でした。14坪ほどの狭小地で、そこに車2台分のガレージを確保し、尚且つ、家族3人から4人の居住スペースをとることが、可能なのか?そして、それが予算内で実現できるものなのか?というご相談をいただきました。もちろん答えはYES! YESの答えがないと、土地の購入の決断ってなかなか出来ないですよね。N様のように、迷ったら、建物をつくるプロに意見を聞いてみるということを、おすすめします。ガレージハウスのことなら、お気軽になんでもご相談くださいね。

 

所在地東京都
竣工2009年1月
敷地面積48.26m2(約14.6坪)
延床面積77.45m2(約23.4坪)
ガレージ面積13.65m2(約4.1坪)
愛車2003年式MCC SMART CROSS BLADE、2009 年式AUDI A4 Avant
設計株式会社ホープス
施工建築工房アクトホームズ
プロデュースザウス株式会社 ザウス東京店

 

ガレージのある家 vol.16 掲載

発行年月日:2009年7月15日
出版社名:株式会社ネコ・パブリッシング

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